2026年2月23日
ラス・ピニャス Las Piñas で51年もの間行われている
バンブー・オルガン・フェスティバルに、
スペインの師アンドレス Andrés Cea が出演すると言うので
はじめてフィリピンへ。
旅の前日、オーケストラの2日間の公演を終えた日の
夜遅くになんとかパッキングを終えて、
スーツケースを持ち、体重計に乗ってみたら
軽く10キロを超えている。
LCCの機内持ち込みできる荷物の制限は7キロ、
とかなり厳しい。
深夜0時半を超えて、
スーツケースから荷物を全部出して
ボストンバック2個に詰め替える。
眠気で朦朧とした頭でなかばやけくそ、
7キロになるまで、荷物をどんどん削っていく。
出かけるのが常夏の国でよかった。
そうこうしているうちに、新聞を届けるバイクの音が聞こえ、
家を出る時間に。
徹夜したのは何年ぶりだろう。
とにかく飛行機に乗れてよかった。
5時間ほどのフライトと、
マニラの空港からはタクシーで20分くらいで、
ラス・ピニャスに到着。
St. Joseph Parish (Bamboo Organ Church)

スペインから来た宣教師のディエゴ・セラは
この石造りの教会を自ら建てた。

ディエゴ・セラは教会の次に、
竹製のパイプを持つオルガンを建造した。
Diego Cera (1824)
ラス・ピニャスのWebサイトによると、
フィリピンの国宝となったこのオルガンの
総パイプ数1031本のうち902本は竹で作られている。
1970年代には、ドイツのクライス社が修復を手がけた。
この竹のパイプの一部は
日本に送られてヤマハが修復を担当した。
ヤマハは大阪万博でクライス社とともに
バンブーオルガンを作った経験と技術を持ってるからとのこと。
すこし乾いたフラウタードの音色からは、
より風を感じる。
「侘び寂び」という言葉が浮かんできた。
水平トランペットは、金属のパイプ。
湿気により鍵盤が下がって、
音が鳴りっぱなしになるのを防ぐため、
鍵盤のバネを強くしているとのこと。
硬くて弾くのが難しかった。
この夜、ここで行われた
アンドレスのコンサートを聴いた。
大事にされているパイプのひとつひとつに
自ら息を吹き込んでいるように、
ストップを変えなくても圧倒的なダイナミクスが聴こえる。
そのやり方をどうにかして盗んでやろう、
などというよこしまな考えは吹っ飛び、
その音を浴びて身体が喜んでいる感覚を、
ひたすら味わった。





