今年最初のコンサートのご案内です。
東京芸術劇場のランチタイム・パイプオルガンコンサートに出演します。
時代もスタイルも違う3つのオルガンが内蔵されているすごい楽器!
18日はずっと憧れていたルネサンス面で4曲、バロック面で3曲、
スペインの曲を中心に、フレスコバルディ、バッハ、
そして柿沼唯さんのチェンバロのための6つのプレリュードより抜粋して演奏します。
調律もピッチも違えば、ルネサンス面の手鍵盤はショート・オクターブ、
というなかなかに難しいオルガンですが、どの音で弾くか決められないほど、
ひとつづつキャラクターのある美しい笛の数々、
心地よく揺らぐ風に、それはもう、嬉しくなっています。
柿沼先生にレッスンで先生の曲を見ていただくと、
さっと通り過ぎてしまいそうな細かい部分まで丁寧にすくい取って、
手塩にかけて書かれていることが分かって、
「なんという曲を選んでしまったのだろう。」と
毎回手も足も出ないような気持ちになります。
それでもまた弾きたいと思うのは、(私が忘れっぽいから、ということはさておき)
今はまだ遠くにぼんやり見える何かをいつかは、
自らが紡ぐ響きの中ではっきりと体感してみたいと願うからでしょう。
ここはなんとか踏みとどまって表現の可能性を探りながら、
ぎりぎりまで思い悩んでみます。
素晴らしい楽器の大きな力をお借りして。