12月12日、13日に、軽井沢コルネのオーベルタンオルガンで、
スペインを代表するオルガニスト、アンドレス・セア・ガラン氏のマスタークラスとコンサートが
マスタークラスには学生さんから上は70歳台の方まで、
各地から20人ものオルガニストが集まって、
朝10時から夜8時までの長時間、熱い熱いレッスンが繰り広げられました。
この写真は先生が何やら長〜い紙をバサっと床に出してきたところ。
ある変奏曲の主題、第一変奏、第二変奏…それぞれの楽譜を切って横に長く並べていくと、
変奏によってある部分がごっそり抜け落ちているのが一目でわかる。
スペインの古い曲はまだまだ研究が必要なものがたくさんあって、
現在出版されている作品の中にも、訂正すべき間違いがある場合がある、
ということををよく理解できるようにと、アンドレスが作ってきてくれたもの。みんな興味津々。
お昼ごはんはこのあたりの名物、峠の釜飯と、
軽井沢コルネの美代子さんが用意してくださった手作りのおいし〜いお味噌汁をみんなでわいわいと。
一緒に勉強する時間を持つと、すぐに仲良しになれるから不思議。
みなとみらいホールのオルガン・ルーシーのお父さん、スティーブも来てくれた。
夜ごはんは、大澤家特製すき焼き。
生卵はきっと食べないよね?とアンドレスに聞くと、
みんなはどうやって食べるの?僕も同じにするよ。と言って、
美味しそうに溶き卵にお肉を浸して食べていました。
コルネの圭三さんと美代子さんの温かいおもてなしで、
先生も参加者もすっかりリラックス。
翌日のクリスマスコンサートはフランス古典期の音楽、
スペインの音楽、バッハなど多彩なプログラムを、繊細に、エレガントに、
情熱的に、時に熱狂的な演奏で来た人を圧倒していました。
アンドレスの手からパイプを通して紡ぎ出されるのは、どこにも、何の滞りのない音。
いつもいつも、もうこれ以上ないくらい一つづつの作品と
向き合う姿勢がそのまま音に表れているのかもしれません。
会うたびにああ、もっともっと勉強しなくちゃ。と思わずにはいられないのです。
あれから数日、まだ軽井沢での興奮が冷めない日々です。