木林文庫

先日フリーペーパーに記事を書いてくださった
ECRITが運営する、
学芸大学の駅近くの
木林(きりん)文庫に改めておじゃました。
Una pequeña biblioteca donde solo hay  libros sobre árboles.
小説から写真集、絵本、まんがまで
木にまつわる本ばかりが集められている、
本好きにはたまらない空間。
本のそばに添えられた各地の雑貨や
どんぐりなどを見ながら、
ひとつづつ須山ご夫妻のお話を聞くのも楽しい。
静かでどこか懐かしい、
夢の中に出てくる
空中庭園みたいなところだった。
ふと手にとった、
ECRITから出版された
フランスの画家ロベール・クートラス(1930-85)の
作品集に一目惚れ。
ちょうどスマホくらいの
大きさのカードに描かれた膨大な量の作品は、
靴箱やボール紙、ポスターの裏紙など、
家にあるものを片っ端から使ったという。
ユーモラスな作品、グロテスクなもの、
宗教画や風刺画など。
作品にタイトルがないので
あくまでも私にはそう見えるだけで、
画家の真意はわからない……
というところもまたいい。
作品の多くに描かれている様々な顔の
まなざしに、射抜かれてしまった。
お金がないことなんかものともせずに
ひたすら描き続けた、そのエネルギーに、
身体の底がむずむずした。
いつか実物を見るチャンスが訪れますように。